「お墓がかなり古くなってきた」
「きれいにリフォームした方がいいのか、それとも建て替えた方がいいのか」
「子どもたちは県外に住んでいる。このままお墓を残して大丈夫だろうか」
「いっそのこと墓じまいをした方がいいのでは?」
長崎県内でも、このようなお墓に関する悩みを抱えているご家庭は少なくありません。
特に難しいのが、
リフォームする
新しいお墓に建て替える
墓じまいする
という3つの選択肢です。
どれが正解なのかは、お墓の古さだけでは決まりません。
「誰がお墓を守っていくのか」
「子どもや孫はどこに住んでいるのか」
「今後何年くらい現在のお墓を使う予定なのか」
「現在の墓石はまだ使用できるのか」
こうしたことまで考えて判断する必要があります。
今回は、長崎県でお墓についてお悩みの方に向けて、リフォーム・建て替え・墓じまいのどれを選べばいいのかを詳しく解説します。
まず考えてほしいのは「お墓を誰が守るのか」
お墓が古くなると、最初に
「新しくしようか」
と考える方も多いでしょう。
しかし、墓石を選ぶ前に一度考えていただきたいことがあります。
それが、
「10年後、20年後、このお墓を誰がお参りしているでしょうか?」
ということです。
例えば現在60代・70代のご夫婦がお墓を管理していても、子どもが長崎県外に住んでいるケースがあります。
福岡、東京、大阪などで家庭を持ち、長崎へ戻ってくる予定がない。
そうなると、将来お墓を管理する人がいなくなる可能性があります。
その状態で大きな費用をかけてお墓を建て替え、その数年後・十数年後に墓じまいをすることになれば、二重に費用が発生することにもなります。
だからこそ、「今のお墓をどうするか」と「将来のお墓をどうするか」はセットで考えることが重要です。
選択肢① 今あるお墓をリフォームする
最初に検討したいのがリフォームです。
お墓が古く見えるからといって、墓石そのものが使えなくなっているとは限りません。
墓石は状態によって、クリーニングや補修をすることで再びきれいになる場合があります。
例えば、
墓石クリーニング
水垢・コケ・黒ずみなどの除去
金文字の入れ直し
目地の補修
外柵のリフォーム
床面の改修
石の磨き直し
納骨部分の改修
草が生えにくい墓所への変更
などがあります。
リフォームが向いている人
特に、
「先祖代々のお墓をできるだけ残したい」
という方にはリフォームを検討する価値があります。
また、
「墓石自体はしっかりしている」
「汚れだけが気になる」
「外柵だけ古くなっている」
「お参りしやすくしたい」
といった場合も、すべてを建て替えなくても解決できる可能性があります。
選択肢② 新しいお墓へ建て替える
現在のお墓を今後も長く守っていくことが決まっているのであれば、建て替えも選択肢になります。
古いお墓の場合、
「納骨する場所が狭い」
「段差が大きい」
「墓石が傾いている」
「石そのものがかなり傷んでいる」
「基礎からやり直したい」
といった問題が出てくることがあります。
何度も補修を繰り返すより、新しいお墓へ建て替えた方が良いケースもあります。
建て替える前に「跡継ぎ」を考えましょう
ここは非常に重要です。
例えば、
70代のご夫婦が現在のお墓を建て替えようとしているとします。
子どもは2人いるものの、2人とも長崎県外に家を建てて生活している。
「将来長崎に戻ってくる予定はない」
という場合です。
この状態で新しいお墓を建てるのであれば、
そのお墓を将来誰が管理するのか
について家族で話しておいた方がいいでしょう。
お墓を建てた直後はきれいでも、その後管理する人がいなくなれば、いずれ墓じまいを検討する可能性があります。
建て替えそのものが悪いわけではありません。
重要なのは、
「建てた後まで考えてから決める」
ことです。
選択肢③ 墓じまいをする
そして三つ目が墓じまいです。
長崎市も、遠方にお墓があるなどの理由から維持が難しくなり、墓じまいをして永代供養の納骨堂などへ遺骨を移すケースについて案内しています。遺骨を別のお墓や納骨堂などへ移すことを「改葬」といい、原則として改葬許可の手続きが必要になります。
墓じまいというと、
「お墓を撤去すれば終わり」
と思われることがあります。
実際には違います。
墓石を撤去した後、現在納められているご遺骨をどうするのかまで決める必要があります。
墓じまい後の遺骨はどうする?
墓じまいを検討するときは、先に新しい供養方法を考えておくことが大切です。
代表的なものには、
永代供養
寺院などに供養・管理してもらう方法です。
納骨堂
屋内・屋外などの納骨施設へご遺骨を納めます。
別のお墓へ改葬
親族のお墓などへ遺骨を移す方法です。
樹木葬
樹木や草花などを墓標とする供養方法です。
海洋散骨
ご遺骨を粉骨し、海へ散骨する方法です。
などがあります。
それぞれ費用だけでなく、
「将来お参りする場所を残したいか」
という点も考えて選ぶことが大切です。
「費用が安いから」だけで決めない
墓じまい後の供養先を選ぶ際に注意したいのが、金額だけで判断しないことです。
例えば海洋散骨には、お墓を管理する必要がなくなるというメリットがあります。
一方、
「後から手を合わせる場所が欲しくなった」
という場合には、従来のお墓や納骨施設とは違う点があります。
逆に永代供養でも、合祀なのか個別安置なのか、一定期間後に合祀されるのかなど、施設によって内容は異なります。
契約前に、
「遺骨が最終的にどうなるのか」
まで確認しておきましょう。
墓じまいには行政手続きがあります
現在のお墓から遺骨を取り出して別の墓地・納骨堂等へ移す場合、勝手に移動することはできません。
改葬には市町村の許可が必要です。
例えば長崎市の場合、市内に遺骨が納められている場合は長崎市へ改葬許可申請を行い、市外にある場合は、その墓地・納骨堂が所在する市町村へ相談するよう案内されています。
つまり、
「今住んでいる場所」ではなく「現在遺骨が納められている場所」
がポイントになります。
島原市のお墓なら島原市、諫早市のお墓なら諫早市というように、まず墓地所在地の自治体に確認しましょう。
お寺のお墓なら、早めに相談を
寺院墓地にお墓がある場合には、お寺との相談も必要です。
特に墓じまいの場合、
「突然工事日だけ伝える」
という進め方はおすすめできません。
これまでお墓を守っていただいたお寺です。
墓じまいを考えている理由や今後の供養方法について、丁寧に相談して進めましょう。
また、墓地によっては工事業者が指定されている場合があります。
実際に長崎県内の墓じまい事業者でも、墓地管理者によって墓石撤去業者が指定される場合があるため、事前確認を案内しています。
離檀料についても事前に確認する
寺院墓地から墓じまいをする際に心配されることの一つが「離檀料」です。
インターネット上ではさまざまな金額が掲載されていますが、全国一律の料金が決められているものではありません。
これまでのお寺との関係や、法要・供養などについても確認する必要があります。
そのため、
「ネットに○万円と書いてあったから」
と決めつけず、まずお寺と話し合うことが大切です。
高額な金額を提示されて困っている場合には、その場ですぐ判断せず、内容を確認したうえで専門家などへの相談も検討しましょう。
墓じまいはいくらかかる?
これは非常によくある質問ですが、
「長崎県なら一律○万円」
とは言えません。
実際、長崎県向けに公開されている複数の墓じまい料金情報を見ても金額にはかなり幅があります。墓石の大きさだけでなく、区画面積、基礎、重機が入れるか、運搬距離などによって工事費が変わるためです。
特に長崎県では、
山間部にある墓地、
階段を上った場所にある墓地、
細い道の先にある墓地、
重機が近くまで入れない墓地、
などもあります。
同じ大きさのお墓でも施工条件が違えば費用は変わります。
だからこそ、写真だけの概算ではなく現地を確認した見積もりが重要です。
「30万円の墓じまい」と「100万円の墓じまい」は何が違う?
墓じまいの金額に大きな差が出る理由は、墓石撤去工事だけではありません。
例えば、
墓石撤去
+閉眼供養
+遺骨取り出し
+改葬手続き
+遺骨の移動
+新しい納骨先
+永代供養
まで含めた金額なのか、
墓石の撤去工事だけの金額なのか
で総額はまったく違います。
長崎県向けの墓じまい費用情報でも、撤去工事とは別に、新しい供養先や閉眼供養などの費用が発生するケースが示されています。
見積書を見るときには、総額だけで比較せず、
「どこからどこまで含まれている金額なのか」
を確認しましょう。
では、リフォーム・建て替え・墓じまいのどれがいい?
簡単な判断基準をご紹介します。
現在の状況検討したい方法墓石はしっかりしているが汚れているクリーニング墓石を残して周囲をきれいにしたいリフォーム子や孫も今後お墓を守る予定リフォーム・建て替え墓石・基礎の傷みが大きい建て替えを検討子どもが県外で戻る予定がない墓じまいも含めて検討跡継ぎがいない墓じまい・永代供養等を検討数年後に墓じまい予定高額な建て替えは慎重に検討お参りする場所は残したい永代供養墓・納骨堂等も比較
もちろん、これだけで決められるものではありません。
家族構成や墓地の状態、宗教・宗派、予算などによって最適な方法は変わります。
200万円かけて建て替えた後、数年で墓じまい?
これはできれば避けたいケースです。
例えば、
「古くなったから、とりあえず新しくしよう」
とお墓を建て替えたとします。
その数年後、
「子どもから長崎のお墓は守れないと言われた」
となれば、せっかく建てた墓石を撤去することになる可能性があります。
だからこそ、建て替える前に家族で一度、
「このお墓を将来どうする?」
と話してみてください。
逆に、すぐ墓じまいする必要もありません
一方で、
「子どもが県外だから墓じまいしないといけない」
とも限りません。
年に数回でも帰省してお参りできる。
親族が近くにいる。
管理をお願いできる。
本人がお墓を残したいと考えている。
こうした場合には、現在のお墓を残す選択肢もあります。
大切なのは、世間の流れではなく、ご家族にとってどの方法が納得できるかです。
長崎県でお墓に迷ったら「工事を決める前」に相談を
お墓の相談というと、
「墓石を買うことが決まってから石材店へ行く」
と思われがちです。
しかし、本当に相談してほしいのは、その前です。
建て替えるべきなのか。
リフォームで十分なのか。
墓じまいした方が将来の負担が少ないのか。
ここを最初に整理することで、不必要な工事や後悔を減らせる可能性があります。
長崎県墓石総合案内は「まだ決めていない方」の相談窓口です
長崎県墓石総合案内では、
「新しいお墓を建てたい」
という方だけを対象としているわけではありません。
むしろ、
「どうしたらいいか分からない」
という段階からご相談いただきたいと考えています。
お墓の新設、建て替え、リフォーム、墓じまい、戒名彫り、永代供養、納骨堂、粉骨・海洋散骨など、お墓にはさまざまな選択肢があります。
一つの方法だけを見て決めるのではなく、
これからご家族がどう供養していきたいのか
を考えながら選ぶことが大切です。
まとめ|「今」ではなく10年・20年後まで考えて選びましょう
お墓をリフォームする。
新しく建て替える。
墓じまいする。
どれか一つが正解ということではありません。
今ある墓石を大切に残すことが最善のご家庭もあります。
新しいお墓へ建て替えて次の世代へ受け継ぐことが最善の場合もあります。
そして、
墓じまいをして永代供養などへ移ることで、子どもたちの負担を減らせるご家庭もあります。
だからこそ、金額だけで決めないでください。
「誰がお墓を守るのか」
「子どもたちはどこに住んでいるのか」
「お参りする場所を残したいのか」
「今のお墓をあと何年使うのか」
家族で一度話し合ってみましょう。
そして判断に迷ったときは、工事を契約する前にご相談ください。
長崎県墓石総合案内は、長崎県のお墓について「何から始めたらいいか分からない」という段階からご相談いただける案内窓口を目指しています。
